UV表面処理 

 
 

UV表面処理 ( UV洗浄 / UV改質 )

[UV表面処理について]  …UV表面処理による金属や樹脂の接着強度の改善などで使用する
UV洗浄/UV改質装置と、その原理の詳細な説明 : SUV/EUVランプをクリックしてください。

短波長UV(紫外線)は、ガラス・セラミック・プラスチック・金属 ウエハなど、固体表面の改質や洗浄に
優れた能力を持ち、短波長185nm紫外線とオゾンを使う「光表面処理(UV洗浄・UV表面改質)」は、今や半導体・
液晶表示素子・オプトエレクトロから、一般製品の接着や印刷まで、製品歩留まり向上に欠かせない技術です。

また生産量の増加と同時に、作業環境の良好化にも貢献するエコロジー技術であり、接着力やインキ密着性の向上など
一般的な工業製品の製造にも、急速にUV表面処理技術の導入が進んでいます。

ファインテック・ジャパン出展企業リストに、弊社からの紫外線照射装置 納入先様が多数並ぶ状況などから、
特に FDL ナノ 液晶 有機EL などをキーワードとするジャンルでは、UV洗浄・UV表面処理の普及が進んでいます。

紫外線照射による表面改質は、ミクロン・メーター・スケールで唯一、表面を腐食せず平滑面を保持できる改質技術ですので、
導体線幅が5μmを下回る回路基板の製作などでも、他のアンカー効果技術と違い、電子製品の高周波特性や微細回路
パターン形成が損なわれません。またUV表面処理により、改質と同時に高度な洗浄効果が得られます。

UVによる表面処理には、UV表面改質(=光表面改質) と UV洗浄(=光洗浄)があります。
UV表面改質は、「UV照射により、物の表面の性質を変える」ことです。
UV洗浄は、「UV照射で、水や洗剤を使った洗浄では落ちない汚れを落とす」 ことです。

UV洗浄・UV表面改質の、どちらの反応が起こるかは素材によります。


ガラスやセラミックには、UV洗浄作用だけが働き、
プラスチックや金属では、UV改質とUV洗浄の両方の効果が得られます。
接着力の向上では、エンジニアリングプラスチック 、金、アルミ、ステンレススチールのような
難接着性の素材でも、高い効果が得られています。


UV表面改質/UV洗浄 装置の原理(しくみ)
有機化合物物を構成する主な元素は炭素C,水素H,酸素O,窒素N,ハロゲンなどで、その分子間の結合は共有結合が多く、
高いエネルギーを持つUVでその有機化合物の結合を切ると、特に水素原子は軽いので容易に引抜かれます。
その周辺に酸素が存在すると酸化反応が起こり、H原子が抜けた後に酸素原子が付加されます。
(ここで周辺大気中の酸素に185nm波長のUVを照射してオゾンを発生させると、より強力に酸化が進みます。)

その結果、高分子材の表面に酸素リッチの官能基が形成されるのが、UVによる表面改質です。
また、汚染物として表面に付着している有機化合物は、その量が僅かなため、反応がより進展して
CO2、H2O、O2、N2、その他の気体まで酸化分解されて表面から揮発する(=除去される)のがUV洗浄です。

*反応させるエネルギーとなる254nm波長のUVと、オゾン生成に使う185nm波長のUVは、1本のUVランプ
で同時に発生させることができます。 紫外線波長の用途については、こちらをご参照ください。


UV洗浄
=物体表面の有機物の汚れを、UV照射のエネルギーおよび、185nmのUVで生成させたオゾンを使って除去します。
それにより洗浄効果が増し、混入物や付着物によるトラブルが減って製品の品質が安定し、歩留まりも向上します。
また表面の難接着層を形成する有機汚濁膜を除去することで接着力の向上に寄与します。 
UV洗浄はシリコン系離型剤の洗浄除去や、LCD・印刷関連にも応用され、インクの乗りを親水化作用で改善させたり、
フォトレジスト現像後の残さ(=残り物)除去にも利用できます。 

言い換えると 接着や密着を最終的に妨げているのは、物質表面の超薄膜の「汚れ」で、
これを取り除けるか否かが、接着性・密着性を大きく左右します。


UV洗浄はナノ・レベルの洗浄で真価を発揮し、ミクロン単位の大きな汚れには洗剤などを使った洗浄が適します。
そのため 湿式洗浄後にUV洗浄する例が増えています。UV洗浄の効果は、濡れ性(接触角)などで調べられ、
洗剤や溶剤による洗浄では20度以下にならなかった接触角が、UV洗浄により単数角度にまで落ちます。

また、わずか15秒の紫外線照射でも実用レベルまで密着性が向上するケースも多く、濡れ試薬の数値が
35から45になるだけでも、目に見えて製品歩留まり率が改善されることなどから、一般的な製造工程でも
UV洗浄の導入は進んでいます。

通常*UV洗浄の効果は、次の工程まで2時間程度であれば再汚染には至らず、また接触角が0度になった後、
さらに紫外線照射を続けると
、100時間を経過しても再汚染が進まない現象も報告されています。
これは例えばガラスで、UV洗浄後の表面に有機汚染粒子が直接衝突しても、主に弾性衝突するので再汚染は起こり難いが、
有機汚染膜があると容易に粘着することから、「接触角が測定限界に達しても、被処理体全面はまだ露出しておらず、さらに
UV洗浄を続けることで露出面が拡大した」、という仮説が立てられます。
そのことから、UV洗浄においては 「接触角が小さくなった後、さらにUV洗浄を加えることが好ましい」と考えられます。

*「UV洗浄後30分〜2時間で接触角が20度戻るほどの再汚染が起きる可能性がある」というレポートもあり、
環境やシチュエーションによって、最も合理的な処理時間を選ぶのが現実的です。


*「物と物を接着する、密着させる技術」は、製造・印刷など幅広い産業分野で不可欠の技術ですが、
この接着・密着の「度合い」や「緊密」さを大きく左右するのが、物質表面のわずか数ナノメートル単位の
「異物・薄膜」 であることから、その対応策としてUV洗浄装置を導入する企業・研究機関が急速に増えています。




UV表面改質
=UV表面改質は、直接的に固体表面の接着力を向上させます。
強力な短波長UV光は、数秒から数分で、固体の表面を改質して接着力と付着力を向上させます。
コンパクトなUV照射装置でも十分な効果が得られ、プライマー等の溶剤も使わないで済むため、
工程数の削減、作業環境の改善、作業の自動化などに貢献します。 また効果は通常3週間程度持続します。


UV改質技術は、現時点で世界最高峰と言われる卓上UV実験装置(SK100N)が日本発で開発されるなど、
実験装置も進化を続けており、それらを活用した各企業や研究機関ごとのノウハウ研究開発も急速に進んでいます*

*アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス等の表面に253.7nm紫外線または
184.9nmの光及び253.7nmの光を含む紫外線を照射する金属表面処理の技術は、
弊社提携社による特許ですので、弊社からのUV装置をお使いいただくことで、国内でも
群を抜くノウハウ蓄積を活かした、先端研究・開発・生産を行っていただけます。



UV洗浄・UV表面改質に適した石英ガラス管光源

UV表面処理のメカニズムには、「UVのエネルギー」と「UVによる酸素の活性酸素分子化」が活用され、
そのため「UVのエネルギー」と「活性酸素分子」を同時に得られる低圧水銀ランプが光源として適します 。
更にそのノウハウとして、石英ガラスを使用したランプを使用することでイオン管より優れたオゾン発生率が得られます。
例として弊社の最新型UV表面処理装置に内蔵の110W紫外線ランプ(石英ガラス管)は、15WのGL-15 ランプの
156.25倍以上のオゾンを発生します。

化学反応は、例えば水素と酸素を混ぜただけでは反応せず、燃焼等によって「エネルギーを与え」反応を起こさせます。
UV洗浄は酸素分子と有機物の化学反応で、促進させるエネルギーとしてUVが働きます。 その反応はオゾンが高濃度で
UVエネルギーが強いと促進され、具体的には 「より効果的なUV洗浄結果」や「時間を短縮による、効率的な実験・研究」
という成果と業績に結びつきます。


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