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UV表面処理:UV洗浄と親水化の原理


有機化合物を構成する主な元素は炭素C,水素H,酸素O,窒素N,ハロゲンなどで、その分子間の結合は共有結合が多く、
紫外線の254nmと185nmの持つエネルギーは、ほとんどの有機物の化学結合エネルギーより大きいので、
UVを照射すると有機物の結合を切断することができます。

また同時に紫外線185nmは大気中の酸素からオゾン(O3)を発生させ、このオゾンに紫外線254nmを照射すると、
強力な酸化力を持つ「活性酸素(=励起酸素原子)」が生成されます。(このプロセス中に、有機汚濁はUV照射により
分子結合が斬られて、「有機化合物のフリーラジカルや励起状態の分子」となっており、より化学反応が促進されます。)
その活性酸素と有機汚濁との化学反応が連続して進むと、最後にはCO2等の気体になって揮発除去され、
UV照射後の物質表面は親水性を有するようになります。

また被照射物の表面にもOH,COO,CO,COOHなどのラジカルが形成され、接着剤の多くはそうしたラジカルが増えると
接着力が向上するため、『改質』効果も生まれます。プラスチック表面に短波長UVを照射した場合は、15秒程度で
接着強度が実用的な値まで上昇します。



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