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UV洗浄 UV改質 UV表面処理

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 1.UV洗浄・UV改質 :目的と効果

   UV洗浄・UV改質は、平滑面も粗面化せずに表面特性を親水性に変える
   表面改質方法(UV表面処理)で、 UV光の機能を活かした技術です。

   UV表面処理(UV洗浄・UV改質)により表面接着性も向上するため、
   印刷、接着、回路基板ウエハ製作等に 幅広く活用されています。



 技術      テーマ (リンク有り)       説明(下線はダイジェスト説明)
UV表面処理 ■ 紫外線波長 UV技術で利用するUV波長の種類  /表面処理UV波長
UV表面処理 光洗浄/光改質/リソグラフィ 各技術の概論説明 /光洗浄/光改質/リソグラフィ
UV表面処理 UV表面改質 具体的対象への有用性
UV表面処理 UV洗浄・光洗浄 UVを利用した表面洗浄の技術について
UV表面処理 洗浄と光洗浄 湿式洗浄と光洗浄の違い
UV表面処理 洗浄の対象例 湿式・光洗浄それぞれの対象
UV表面処理 有機物除去の評価法 洗浄効果の測定方法について
UV表面処理 光洗浄と親水化の原理 光洗浄の原理・メカニズム
UV表面処理 光洗浄とエキシマランプ エキシマよりUV洗浄が有効であるTPOの説明

 

 

 

 

 

 

 


  [適用分野]

   ●電気材料、化学材料、医療材料、機械材料 印刷
   ●電子回路基板作製、成型品の接着加工 印刷の密着性改良


                                                                                  



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 [UV洗浄・UV改質など、表面処理に使う紫外線の波長について]
 近年UVの応用がめざましい技術ジャンルとして、UV洗浄・UV改質等があります。
 このジャンルで利用される紫外線波長の代表は254nmと185nmですが、

 DUV,EUV,SUV,XEといった略語が波長や技術の説明に混ざって登場することもあり、
 それらも併せて説明します。

 <参考:DUV,EUV,SUV,XE>

 DUV=「Deep Ultraviolet:遠紫外線」 波長は200nm程度。

 EUV=「Extreme Ultraviolet:超紫外線」 13.5nmなど極めて波長の短い超紫外線。
     またランプの種類で洗浄・改質で主に使用される高出力クラスのランプもEUVと記号表記します。

 SUV / XE
=高位機種の標準等級UVランプのことをSUV、太陽光の波長と分光分布が近似したキセノンアーク灯
     (およびその照射)はXEと略されます。SUVランプは、EUVランプと違い、強制冷却なしで使用できます。

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 [UV洗浄/UV表面改質/リソグラフィ/アッシング]

 UV洗浄=一般的には物体表面の有機汚濁膜を、UVおよびUVで生成させたオゾンを使って除去します。

 UV洗浄の前工程で湿式洗浄を行っている場合も、UV洗浄を追加することにより洗浄効果が増し、
 混入物や付着物によるトラブルがさらに減って、製品の品質が安定し、歩留まりが向上します。

 また表面の難接着層を形成する有機汚濁膜を除去することで間接的に接着力の向上に寄与します。 
 UV洗浄はLCD・印刷関連にも応用され、インクの乗りを親水化作用で改善させたり、フォトレジスト現像後の
 残さ(=残り物)除去にも応用されています。通常UV洗浄の効果は、次の工程まで2時間程度であれば再汚染には
 至りません。
 


 UV表面改質
=主な改質例としては、直接的に固体表面の接着力を向上させます。

 強力な短波長UV光は、十数秒から数分でプラスチックの表面を改質して接着力と
 付着力を向上させます。プライマー等の溶剤も使わないで済むため工程数の削減、
 作業環境の改善、作業の自動化などに貢献します。 UV表面改質の効果は、通常3週間程度持続します。


 (DUV/EUV) リソグラフィ

 リソグラフィ技術は、パターン等をレーザー光で焼き付ける技術で、半導体や液晶パネルの基板製造に用いられ、
 そのUV照射に用いられるのがDUV:波長200nm程度の紫外線で、最も密なもので数十nm〜百数十nm程度の
 パターンをエッチングすることができます。また、次世代の有望な技術として、Extreme Ultraviolet(略してEUV)
 と呼ばれる13.5nmなど極めて波長の短い「超紫外線」を用いたリソグラフィ(極端紫外光リソグラフィ
:  ExtremeUltraviolet Lithography: EUVLと呼ばれる場合もあります)では、DUV(遠紫外線)リソグラフィの
 20分の1程度の波長の光線を用いるので、よりパターンを微細にすることができます。

 *このような精密な回路を載せる基盤の洗浄は、とても従来の湿式洗浄では間に合わないので、UV光洗浄が
 併用されます。

 <参考:アッシングと光アッシング>

 アッシング

 例えばLSIを作成する際、LSI基盤上にシリコン酸化膜を作り、そこにプリントしたい形状をフォトレジスト
 (と呼ばれる有機物。感光剤の役割を果たす。)で「下書き」します。その下書きの上からシリコン酸化膜
 と反応するイオンを照射すると、下書きが上に乗っていないシリコン酸化膜はイオンによって除去され、
 下書きはイオンとは反応しないので、下書きの乗っているシリコン酸化膜部分(=パターニング)は
 除去されずに残ります。

 このマスクとして残ったフォトレジストは、主にCとHによる構造になっていますので、
 それに酸素O2を与えると、レジストはCOxやH2Oに分解されて除去できます。
 このように「レジストを除去する作業」をアッシングといいます。

 高集積化に伴う回路線幅の狭小化が進み、アッシングは一つのLSIを完成させるまでに約30回程度
 行われるケースが多くなっており、そうなると、アッシングでのデバイスへのダメージはLSIへのダメージに
 直結します。そのため高速作業でも低損傷のアッシング方法が必要となり、光アッシングの需要が増加しました。

 光アッシング
 光アッシングはオゾンガスとUVを用いたドライエッチングによるレジスト除去方法です。
 UV/オゾン法は、従来の半導体薄膜形成工程で使用されていたプラズマアッシングに代わるもので、
 プラズマのようにエネルギーの高すぎる荷電粒子によるチャージアップ等のダメージがない、超高集積型の
 レジストパターン形成に適したレジスト・アッシャーです。

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 [UVによる表面改質]
 UVとオゾンを併用した「接着力改質」の効果は、素材によって大きな違いがあります。
 フッ素樹脂やポリアセタールには効果がなく、多くのエンジニアリング・プラスチックには効果があります。
 金属のアルミ、ステンレスにも効果があり、実用化されています。
 また十分な改質が得られない素材も光増感剤を併用すると改質が高まります。
 (光増感剤の存在下で254nmを中心とするUVを液晶ポリマーに照射して、重合性ビニルモノマーを
 グラフト重合させ、フレキシブル多層プリント回路基板の優れた液晶ポリマーフィルムを開発した例があります。)

 UV表面改質技術はハイテク製品だけでなく、一般の工業製品の生産にも役に立っており、
 その一例にプラスチック製観賞用水槽のUVオゾン接着前処理装置などがあります。
 こうした装置はプライマー塗装の必要をなくし、作業環境の改善と量産化促進に寄与します。



 <参考:「UV照射量とぬれ指数」>
 大気中で低圧水銀ランプをPBTとPPSに照射時間を変えて照射すると、
 露光量の増加に伴ない、始めは急激に、後は緩やかに「ぬれ指数」が増加します。
 そのため15秒程度からのUV照射で、実用レベルのぬれ性改善(=密着性改善)効果が得られます。
 また、汚れ除去の場合は汚染膜の厚みが影響しますので、先に湿式洗浄などで汚れを落とすのがポイントです。

 このUV照射したPPSとPBTを二液エポキシ系接着剤で接着した時の強度と照射量の関係を
 見ると、接着強度もねれ指数と同様に露光量の増加に伴ない強くなります。
 しかし接着強度はある露光量のところでピークを迎え、それを越えると低下します。

 これはデータの誤りではなく、接着には接着剤が被着体によく濡れる事が必要であり、
 接着剤にも固有の表面張力があって、被着体と接着剤の表面張力が等しい時(=正しくは
 極性成分と非極性成分が等しく界面張力がゼロになる時)、最大の接着力が得られることを示しています。

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 [ UVを利用した表面洗浄]
 一般的に物体表面の有機汚濁膜を、UVおよびUVで生成させたオゾンを使って除去します。
 またUV洗浄はLCD・印刷関連にも応用され、インクの乗りを親水化作用で改善させたり、
 フォトレジスト現像後の残さ(=残り物)除去にも応用されています。

 一般的な用途・応用目的としては、
 (1)接着性向上 >樹脂/金属/無機(樹脂成形ICパッケージなど)
 (2)印刷・塗装性向上 >IC/IT関連、新聞印刷、ホームプロダクツまで
 (3)付着性向上
 (4)精密洗浄  
 などがあげられますが、効果が高く、汎用性があり、低ダメージ、低コストな技術のため、幅広く活用できます。


 < 参考:UV洗浄時間の短縮ノウハウ >
 紫外線強度とオゾン濃度とも高いほど、洗浄時間を短くすることができます。
 素ガラスの洗浄では、UVランプを中出力から高出力に変えて接触角10度になるまでの時間を比較すると、
 UVの出力アップにより照射時間は半分以下に短縮できます。

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 [湿式洗浄とUV洗浄の違い]
 従来、使われてきた洗浄装置の大半は「ウェット(湿式)」です。
 半導体ウエーハ洗浄を例に見ると、ウェーハは段階的に並べた槽に順番に入れて洗います。

 「ドライ」洗浄として使われていたのは主にフッ酸蒸気洗浄装置(業界によっては「気相洗浄装置」)です。
 自然酸化膜は固体ですが、フッ酸との化学反応でいくつかの気体に変化するので、その反応を利用してウェーハの
 表面から取り除くしくみでした。ドライ洗浄はこのフッ酸蒸気による自然酸化膜の除去に限定されていました。

 従来はウエット洗浄だけでも品質が維持できましたが、高精細化などにより、洗浄能力の強化が必要になりました。
 そこでウエット洗浄の前工程としてUV洗浄が導入されるようになりました。

 UV洗浄は有機物(主として油性汚濁膜)を除去して、それに粘着されていたホコリもすすぎ洗いで落とせるように
 なるので、ウエット洗浄の効果が驚異的にあがります。例えば洗剤>市水という洗浄プロセスの後に、20mmの
 距離から30〜60秒UV照射すると、洗浄度の目安となる接触角が4度という値になります。これは有機化合物の
 膜が単分子以下になった状態を示し、とても湿式洗浄では達成できません。

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 [湿式・光洗浄それぞれの対象]
 有機物の汚染膜などの場合、大きいものにはウェット洗浄、微細なものには光(UV)洗浄、と洗浄方法を組み合わせることで
 洗浄効果を大幅にアップさせることができます。 分子単位の汚れは光で、それより大きいものはウェットで洗浄します。

 (1)パーティクル(単なるゴミだが、目に見えないレベル) >空気中などから付着するゴミ。最大で数μm、最小で0.1μmクラス。
 (2)金属系の汚染 >人体から蒸発した汗に含まれたナトリウム分子や、薬液類に含まれる微量な重金属原子など。
   分子系でも、ナトリウム等は他の物質との合成物になりやすく、湿式洗浄で落とせるケースが多い。
 (3)有機汚染=炭素分 >人のフケや垢に含まれる炭素や、薬液に含まれる微量の炭素分子、バクテリアなど。
 (4)油脂 >人の体表や汗、指紋などに含まれる油分など。
 (5)自然酸化膜 >物質表面が大気中の酸素と結合して1〜2nmの酸化膜ができ、大気中の不純物が混入して汚染となる。


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 [UV洗浄の効果測定方法]
 有機物の除去レベルは、洗浄前後の被処理面カーボン量を測定・比較しても判断できますが、
 洗浄効果と改質レベルを評価するのが目的なら、もっと簡単な3つの評価法があります。

 (1)水滴の接触角
 純粋を試験体表面に滴下し、その水滴の接触角を測定して親水性を評価します。
 ぬれ性が向上すると表面エネルギーが小さくなるので、表面に落とした水滴の接触角が小さいほど
 親水化されたことになります。ここで角度測定を厳密にするには高価な測定器が必要になりますが、
 水滴の高さ・直径などから判断する簡易法もあります。(比較しやすい同一箇所からの写真で判定する等。)

 (2)試薬によるぬれ性評価
 ぬれ試薬(和光純薬製)を綿棒などで試験体表面に塗り、試薬がはじかれずに濡れ広がるかどうかの
 広がり具合で、ぬれ性を評価する方法。(*とにかく安いが、試験者の個人差が判定に出る短所があります。)

 (3)クロスカットによる塗装の付着性評価
 試験体にアクリルラッカーを塗装して、その乾いた後の塗膜10cm x 10cmの面積に、1cm角の碁盤目状に
 切れ目をいれて、セロハンテープで塗膜剥離させ、その残数をもって塗膜の接着力(密着力)を評価します。
 改質効果評価法の一種としてJISに定められた方法のひとつで、接着力の評価法は他にもJIS規格にありますので
 詳しくは専門書をご参照ください。

 洗浄効果については、定量性があり信頼できる方法が確立されておらず、接触角の測定が一番信頼できる評価法です。

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 [UV洗浄のメカニズム]

 紫外線の254nmと185nmの持つエネルギーは、ほとんどの有機物の化学結合エネルギーより大きいので、
 UVを照射すると有機物の結合を切断することができ、 同時に紫外線185nmは大気中の酸素からオゾン(O3)を
 発生させ、このオゾンに紫外線254nmを照射すると、強力な酸化力を持つ「活性酸素(=励起酸素原子)」が生成されます。
 (このプロセス中に、有機汚濁はUV照射により分子結合が斬られて「有機化合物のフリーラジカルや励起状態の分子」となり、
 より化学反応が促進されます。)

 その活性酸素と有機汚濁との化学反応が連続して進むと、最後にはCO2等の気体になって揮発除去され、
 UV照射後の物質表面は親水性を有するように表面が改質されます。

 また被照射物の表面にもOH,COO,CO,COOHなどのラジカルが形成され、接着剤の多くはそうしたラジカルが増えると
 接着力が向上するため、『改質』効果も生まれます。プラスチック表面に短波長UVを照射した場合は、15秒程度で
 接着強度が実用的な値まで上昇します。

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 [エキシマよりUV洗浄が有効な場面]

 低圧水銀ランプからの185nm光は、空気中の酸素に吸収されオゾンを発生し、254nm光はそのオゾンに吸収され、
 活性化された(=酸化力の高い、励起状)酸素原子を生成します。それにより有機物の結合を切断し、有機物を
 水や炭酸ガスに酸化分解・揮発させます。

 172nm光を放射するエキシマランプの場合は直接Oを生成できますが、エキシマランプで生成される活性酸素種は、
 ランプ表面直近でしか酸化反応が起こせず、172nm波長の光は酸素に強く吸収されるため、大気中では照射距離が
 極端に短くなり、大気中での有効照射距離は0〜3mm、臨界照射距離は8mmになります。

 低圧水銀 / エキシマ、両ランプの比較のためにエネルギーの値を示すと647:696(kJ/mol)と、エキシマランプの
 エネルギーが約7.6%高い(92.96:100 より 100÷92.96 )ですが、低圧水銀ランプは、大気中での有効照射距離0〜20mm、
 臨界照射距離は200mmであるため、照射距離などから利便性を考えると、低圧水銀ランプのほうが応用範囲が広く
 (=エキシマは3mmまでの密着照射)、一方、エキシマによる172nm 線のエネルギーは 185nm より理論値的には
 約 7.6 %高いので、高いエネルギーが必要な特殊用途ではエキシマランプが有効、という選択肢になります。


 また低圧水銀ランプより洗浄速度が早いとする他社資料があるようですが、これは比較基準の照射距離の設定に誤りがあり、
 実験での照射距離をエキシマ=3mm、低圧水銀ランプ=30mmで比較して、「エキシマが優位である」としていますが、
 10倍もの差をつけた照射距離での比較など、比較する意味がありません*。

 接触角の変化は、その適性有効距離において両者に能力差はありません。
 むしろ、光洗浄効果では、5mm距離の低圧水銀ランプと、1mm距離(窒素チェンバーの合成石英ガラス面より)のエキシマでは、
低圧水銀ランプのほうが、やや接触角が低くなる(=洗浄効果が高い )結果が出ています。

 ・・・>この比較資料(概略)を必要とされる方は環境事業部門
 ( 電話 : 045-543-9437 / メール : catch@m-n-w.com ) まで、
 お気軽に ご請求ください。

 現状でエキシマランプから得られるメリットは、光洗浄UVランプでカバーできるケースが大半ですので、
 コストを重視される場合はUVシステムをお勧めします。

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